四国遍路研究基金の概要
四国遍路・世界の巡礼研究センターで行う研究、教育、地域貢献の活動に活用させていただきます。
①研究事業
四国八十八ヶ所霊場などの調査研究、日本の巡礼の調査研究、世界の巡礼の調査研究、四国遍路の世界遺産化に貢献する研究
②研究成果公開事業
講演会やシンポジウムの開催、出版物の刊行、調査報告書の刊行
③教育事業
歩き遍路の実践授業
活用事例
最新の研究成果を一般の方にもお届けするために、新書『四国遍路と世界の巡礼―最新の研究成果にふれる八十八話』(創風社出版)の刊行を行います。以前刊行した『四国遍路の世界』(ちくま新書)は愛媛出版文化賞を受賞しました。四国遍路と世界の巡礼の謎と魅力にふれていただければ幸いです。
支援を受けた学生の声
地域フィールド実践の授業では、実際に歩き遍路を体験することで気づく、多くの発見がありました。特に、遍路道を歩きながら観察をしていると、いつもは何気なく通る道に、江戸時代以来の標石や英語で書かれている道標を発見し、驚嘆しました。古くからの標石もさることながら、英語表記のものや多様な道標の存在は、長い歴史を持つ四国遍路が今の時代にも受け継がれていることを考えさせられます。また、道中は苦しいと感じることもありましたが、声をかけてくださったり、笑顔で手を振ってくださったりする方がおり、お接待の文化と、遍路が大切にされている様子も体感できました。
各札所の境内の雰囲気や、読経なども貴重な学び・体験でしたが、遍路道での発見については、歩き遍路だからこそ味わうことのできるものだと思います。この授業のおかげで、四国遍路を体験し、四国の文化を知ることができました。今後、四国遍路の札所全てを回りたいという希望が生まれ、学びを実践に繋げたいと思います。